最終更新日:2019年11月28日

カードローンの総量規制とは?対象になる借入を分かりやすく解説

カードローンでお金を借りようとしていると、総量規制という言葉を聞くことがあると思います。

「なんだか難しそう・・・」と感じるかもしれませんが、人によっては総量規制で借り入れに制限がつくというケースもあるのです。

この記事では以下の点について説明をしていきます。

【この記事で分かること】

・総量規制とは何か?
・総量規制の対象となる借り入れ
・総量規制の対象外となる借り入れ
・総量規制に違反するとどうなるのか?

総量規制とは何かを正しく理解して、上手に借り入れを行いましょう。

総量規制とは何?貸金業法との関係性とは?

総量規制とは「申込者の年収の3分の1を超える金額を貸してはいけない」という金融機関が守るべきルールのことを言います。

貸金業法という法律に定められており、このルールの対象は消費者金融や信販会社などの貸金業者です。

「いくら貸せるのかは金融機関がすべて決めれば良いのに」と思うかもしれませんが、それでは消費者の返済能力を超えて貸し付けをしてしまう過剰貸付が起こるケースが多かったため、2010年からこのルールが導入されました。

カードローンなどの限度額は金融機関が決定しますが、法律上の上限を設けることによって、貸し過ぎ、借り過ぎを防ごうというのがこの法律の目的なのです。

総量規制の計算は一社ずつではなく、借り入れがあるすべての貸金業者、および新規申込の合計が対象となります。

例えば、年収600万円の人が新規でA社に借り入れを申し込む場合、その金額によって、次のようなケースでは法律上、金融機関が審査に通すことができません。

下の表に記載する金額のうち、A社は借入希望金額、B社、C社は借入残高を示します。

総量規制の具体例(年収600万円の場合)

総量規制による借り入れの可否 A社 B社 C社
可能 200万円 0万円 0万円
可能 150万円 30万円 20万円
可能 100万円 100万円 0万円
不可能 210万円 0万円 0万円
不可能 10万円 100万円 100万円

ただし、総量規制は法律上の限度額を決めているだけなので、その金額以下までなら借りられると保証するものではありません。

一般的には、総量規制ギリギリまでお金を借りるのは難しいと言われています。

いくら借りられるのかは金融機関の判断次第であり、借入希望金額をいくら高額にしても年収の3分の1以下になるように調整されるのです。

総量規制の対象外となるカードローンは?

総量規制は過度な貸し出しを抑制するための取り決めですが、実は銀行カードローンは総量規制の対象外です。
総量規制が心配な方は、銀行カードローンの利用を検討しましょう。

人気な銀行カードローンというと、例えばジャパンネット銀行カードローンなどが挙げられます。

ジャパンネット銀行カードローンの特徴
  • 業界最安水準の金利
  • 「かんたんお試し診断」で即座に審査結果が分かる

貸金業者からの借入金額はどうやって把握するの?

貸金業者からの借金がまったくない場合には、借入希望金額が年収の3分の1を超えていないかをチェックすれば良いですが、もし他社借入がある場合には、審査をする金融機関はどうやってそれを把握するのでしょうか?

言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、それには「信用情報機関」が関係してくるのです。

カードローンの申し込みをすると、金融機関は信用情報機関へ申込者のデータ照会を行います。

信用情報機関には、加盟している多数の金融機関からカードローンやクレジットカードの申し込み、契約、利用に関する情報が集められているため、データ照会によってその人がいくら他社で借りているのかも分かってしまうのです。

利用状況が即座に反映されるため、金融機関は信用情報機関を通して申込者の他社借入金額を正確に把握することができます。

カードローンに申し込みをする際に他社借入について記入することもありますが、正確な金額は信用情報機関を通して確認されます。

申込者の年収はどうやって把握するの?

次に金融機関が申込者の年収を把握する方法について説明をしていきます。

総量規制では年収の3分の1超の貸し付けができないので、年収がいくらなのかによって借り入れできる法律的な上限が決まります。

法律では金融機関が申込者の返済能力を知るために年収などを調査しなくてはいけないとされており、主に次の2つの方法があるのです。

【申込者の年収を調査する方法】
・申込者の自己申告
・収入証明書

借入希望金額が50万円以下だと自己申告のみ

年収を確認する方法の一つが、申込者の自己申告です。

カードローンの申し込みをする場合には年収欄の記入が必須なので、どの金融機関であっても年収の申告なしで借り入れはできません。

他社からの借り入れがない方は、借入希望金額が50万円以下だと自己申告だけで良い場合が多いでしょう。

金融機関によって多少の違いはあるかもしれませんが、基本的には税込年収、1万円未満は切り捨てで申告をします。

また、勤続年数が1年未満の場合には、「1ヶ月の給与×12+賞与(ボーナス)」などで見込み年収を計算してください。

申し込みでは勤続年数も申告するため、見込み年収であるということは金融機関側にはしっかりと伝わります。

加えて、ここでいう年収とは手取りではなく、保険料などが天引きされる前の金額です。

自分の年収が分からないという方は、次の「収入証明書」に関する説明も参考にしてください。

借入状況に応じて収入証明書も確認する

自己申告だけでは嘘の内容であった場合に、申込者の返済能力を超えた貸し付けをしてしまう可能性が高いです。

そのため、次に該当するケースでは自己申告に加えて、必ず収入証明書でも年収の確認をしなければいけないとされています。

【収入証明書の提出が必要なケース】
①一社から50万円を超える金額を借りる場合
②他社借入と借入希望金額の合計が100万円を超える場合

上記の2つに該当しないケースでも金融機関の判断次第では収入証明書が必要ですが、法律上はどちらにも該当しなければ自己申告だけで借り入れが可能です。

収入証明書を提出することで金融機関は自己申告よりも正確に年収を把握することができます。

提出する収入証明書は源泉徴収票や確定申告書などが利用できますが、金融機関によって有効な書類が異なる場合もあるので事前に確認しましょう。

法律では次のようなものが有効な書類とされています。

【貸金業法で認められている収入証明書】
・源泉徴収票
・給与明細書
・支払調書
・確定申告書
・青色申告決算書
・収支内訳書
・納税通知書
・納税証明書
・所得証明書
・年金証書
・年金通知書

総量規制によってカードローン利用者にはどんな影響があるの?

総量規制が導入されたのは2010年のことですが、それによって利用者にはどのような影響が出たのでしょうか?

借入限度額に法律上の制限ができる

まずは総量規制が導入されたことで、これまで金融機関の判断次第であった限度額が、法律によって厳しく制限されるようになりました。

以前から金融機関はしっかりと審査をしていましたが、法律で限度額、返済能力の調査が決められたことでより厳格なものとなったのです。

2000年以降は多重債務者の増加が問題となっていました。

総量規制を導入した目的は、安易に借入金額を増やしてしまう人を少なくすることなのです。

自身に収入のない専業主婦は借り入れができない

また、総量規制によって自身に収入がない方は貸金業者からの借り入れが法律的にできなくなりました。

たとえ、結婚していて配偶者に安定収入があるとしても、総量規制が適用される消費者金融などからは専業主婦(夫)の方は借り入れができません。

借入希望金額が50万円以下であれば収入証明書を提出しない可能性が高いですが、在籍確認という勤め先を確かめるための電話連絡が審査の過程で実施されます。

そのため、専業主婦の方は申し込みをしても審査に通ることはないのです。

アルバイト、パートでも良いので自身に収入がない限り、貸金業者から融資を受けることはできません。

総量規制の対象となる借り入れ・対象外の借り入れ

どうしても年収の3分の1を超える金額を借りたいときもあると思います。

そのような場合でも、法律で禁止されているので諦めるしかないのでしょうか?

実は、総量規制はすべての借り入れに対して適用されるわけではありません。

先ほども少しだけ説明しましたが、総量規制が規定されている貸金業法の対象は消費者金融などの貸金業者からの借り入れだけです。

そのため、次のような場合には総量規制の対象になると考えてください。

総量規制の対象となる貸金業者とは?

貸金業者 概要 具体例
消費者金融 一般の消費者向けに貸し付けを行う金融機関。カードローンなどの商品を主に扱う会社が多く、アイフル、アコムなどテレビCMを流す知名度の高い会社も多い。 アイフル、アコム、プロミス、SMBCモビット
信販会社 クレジットカードの発行、割賦販売(ショッピングローン)などのサービスを行う金融機関。サービスのうち、消費者向けの貸し付けであるカードローン、クレジットカードキャッシングに貸金業法が適用される。 JCB、セディナ
事業者金融 消費者ではなく、事業者に融資を行う金融機関。専業ではなく、銀行などのように業務の一つとして事業者向けローンを展開する金融機関も多い。 銀行など

そもそも貸金業法が適用されないもの(銀行法・割賦販売法)

前述したものの中で、一般の消費者に関係があるのは消費者金融と信販会社の2社でしょう。

総量規制が規定されているのは貸金業法ですが、次のような会社やサービスには別の法律が適用されるため、総量規制の対象にはなりません。

銀行法や割賦販売法が適用されるもの

適用される法律 対象外のサービス 概要
銀行法 銀行カードローン 同じカードローンでも、銀行が扱うものについては銀行法という法律が適用されるため、貸金業法、総量規制の対象にはならない。
割賦販売法 クレジットカード(ショッピング枠)、ショッピングローン クレジットカードのうち、買い物代金の支払いをするショッピングについては総量規制の対象外。一回払いだけでなく、分割払い、リボ払いなども割賦販売法という別の法律が適用される。家電量販店などで契約ができるショッピングローン(ショッピングクレジット)についても割賦販売法が適用される。

注意したいのがクレジットカードの扱いです。

通常の買い物代金の支払いに利用した場合には貸金業法は適用されませんが、クレジットカードを使いお金を借りるキャッシング枠は総量規制の対象になります。

また、次に説明するようなものは貸金業者からの融資であっても総量規制の対象にはなりません。

総量規制の例外貸付けに該当するもの

総量規制には例外があり、次に該当する場合には総量規制の対象外です。

【総量規制の例外貸付け】
・(貸金業法に基づく)おまとめローン
・配偶者貸付
・申込者および親族を対象とする緊急の医療費の貸し付け
・個人事業主への貸し付け
・預金取扱金融機関(銀行など)から融資を受けるまでのつなぎ資金
などなど
※ つなぎ資金としての貸し付けの場合、融資の実行が確実であることが確認でき、1ヶ月以内に返済できることが条件となります。

以上のような場合には、消費者金融などの貸金業者が行う融資であっても総量規制の対象にはなりません。

中でも複数社からの借り入れの返済が困難になった場合に利用されるおまとめローンは総量規制の例外として有名です。

一社の借金を借り換える場合にも貸金業法に基づき「顧客に対して一方的に有利となる借り換え」であれば総量規制の例外となります。

借り換えることによって金利が下がる、1ヶ月あたりの負担金額が減少するなど総量規制の例外となるための条件は複数あり、それらの条件を満たした場合にのみ年収の3分の1超であっても借り入れが可能です。

配偶者貸付とは、申込者本人に収入がなくても夫婦の年収を合計した金額の3分の1を上限として借り入れができる制度です。

一部の消費者金融、信販会社で配偶者貸付に該当する商品を扱っています。

配偶者貸付の利用には、配偶者の同意書や収入証明書が必要となり、自身の一存での借り入れはできません。

総量規制の除外貸付けに該当するもの

総量規制の例外貸付けとは、年収の3分の1を超えても例外的に借り入れができるものです。

一方で、除外貸付けとは、そもそも総量規制の借入金額には含まれないものを言います。

次のような借り入れは総量規制から除外され、総量規制の対象外となるので覚えておきましょう。

【総量規制の除外貸付け】
・住宅ローン
・自動車ローン
・高額医療費の貸し付け
・有価証券を担保とする貸し付け
・不動産を担保とする貸し付け
・売却予定の不動産によって完済できる範囲での貸し付け

などなど

住宅ローンや自動車ローンは高額な借り入れとなることも多く、年収の3分の1以下という制限があると必要な金額を調達できない可能性が高いです。

しかし、これらは総量規制の除外貸付けにあたり、総量規制の対象にはなりません。

新たに住宅ローンを組む場合にも年収の3分の1を超えることも可能ですし、すでに住宅ローンを組んでいる方もその借入金額とは関係なく消費者金融などで新たなローン契約を結べます。

総量規制に違反するとどうなる?

ここまで、総量規制の対象となる貸し付け、対象外になる貸し付けについて説明をしてきました。

もし、総量規制に違反してしまった場合にはどのような罰則があるのでしょうか?

総量規制に違反をしても消費者側への罰則、処分はなし

貸金業法における総量規制では、貸金業者に返済能力の調査などを行うことを義務付けています。

そのため、年収の3分の1を超えた借り入れになっていても消費者側には何の罰則も処分もありません。

また、総量規制を超えていることが分かっても金融機関側から超過分の一括返済が求めれることもないのです。

すでに3分の1を超えていれば追加で借り入れをすることはできないものの、契約をした内容通りに返済をしていけば問題はありません。

ただし、総量規制を超えて行われた融資であっても無効とはならないので注意してください。

金融機関は総量規制に違反すると処分の対象になる

一方で、金融機関側には総量規制に違反した場合に厳しい処分が待っています。

すべての貸金業者は国、もしくは都道府県に登録を受けているのですが、総量規制などの貸金業法に違反をした場合には登録の取り消し、営業停止、行政指導などの処分が下される可能性があるのです。

そのため、金融機関にとっては利用者の他社借入、年収を把握することは非常に重要になります。

そこで、しっかりと信用情報を確認する、貸金業法に従って返済能力を調査することを徹底しているのです。

【まとめ】総量規制で年収の1/3を超える借入はできない!一部、対象外もあり

総量規制では、貸金業者が消費者の年収の3分の1を超えた貸し付けをすることを禁止しています。

このルールの対象となるのは貸金業者だけなので、銀行法が適用される銀行カードローンなどは総量規制の対象外です。

他にも、総量規制には例外貸付け、除外貸付けという対象外となる貸し付けがあります。

もし年収の3分の1を超えて借り入れをしたい場合には、状況に応じて総量規制の影響を受けないローンへの申し込みを検討すると良いでしょう。

総量規制の影響を受けないローン

借り入れの目的 利用できるローン 具体例
他社借入の借換・おまとめ 貸金業法に基づくおまとめローン ・アイフル「おまとめMAX」 ・アコム「借換え専用ローン」 ・プロミス「おまとめローン」 ・新生パーソナルローン「かりかエール」 ・オリックスVIPフリーローン ・セゾンファンデックス「おまとめローン」
夫婦での借り入れ、配偶者の同意がある場合 配偶者貸付 ・セディナ ・ベルーナノーティス ・レディースフタバ
生活資金、レジャー資金など 銀行カードローン ・三井住友銀行カードローン ・みずほ銀行カードローン ・三菱UFJ銀行カードローン ・楽天銀行カードローン ・イオン銀行カードローン

ただし、これらの貸し付けは法的には年収の3分の1を超えても借り入れできますが、必ずその金額を借りられるわけではありません。

どの金融機関であっても審査によって返済能力を超えていると判断されれば融資を受けることはできないのです。

とくに銀行カードローンの場合には、各銀行が自主規制によって総量規制に準じる形で限度額を決めるようになっています。

そのため、銀行カードローンだからといって高額融資が受けやすいわけではないのです。

ただ、消費者金融のように絶対借りられないわけではないため、収入が安定している、信用情報の評価が高いといった場合には可能性は0ではありません。

また、銀行が扱うのはカードローンだけではないため、特定の使い道が決まっているなら目的別ローンやフリーローンという選択肢もあります。

どの方法であっても高額な借り入れは簡単でなく、返済能力を超えている場合には審査に通過しませんが、自身の状況にあった借入方法を選ぶことが重要でしょう。

貸金業法では返済能力の調査は金融機関に義務付けられていますが、返済できなくなれば自分自身も困ってしまいます。

たとえ総量規制に満たない金額でも、しっかりと返済計画を立て、無理なく返済していけるかを考えた上で借り入れをしてください。

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